« -サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage4 | トップページ | -サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage6 Final Run »

2011年10月25日 (火)

-サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage5 overnight stage

Cimg0636
ついにやってきました、オーバーナイトステージ。このレースの一番の山場です。
いつものように、5時前に起きて、朝ごはんを他の日本選手とmgmg。
すると、カナダ人の選手が近づいてきて、「あの黒い服を着たチアリーダーはいるか?」と尋ねてきました。
喜納ちゃんが応えると、カナダの選手は自分の胸を叩いて、
「お前のチアリーディングはreally encouragingだった。あのチアは、俺のこのサハラレース全ての中で、一番のハイライトだった。本当にありがとう」
と、お礼を言ってくれました。

うおおお!とみんな盛り上がりました。
心からの応援は、言語や文化を超えて、世界に伝わるんだ!
さすが、4年間慶応の応援部で鍛え上げた喜納ちゃん!すげぇ!
このとき、僕はめちゃめちゃ感動しました。
わざわざ礼を言いに来てくれたカナダの選手にも感謝です。

ブリーフィングタイムで、この日のコース詳細を伝えられます。
コース全長は86.5kmで、チェックポイントは8つ。CP5で夕食を食べられるように熱湯を用意してあります。
それまで、それぞれ、ゴビとアタカマのレースの経験のある小野としゃなは、「オーバーナイトステージはカットオフタイムがゆるいから、歩いてもゴールできるよ。大丈夫」「アタカマんときは、ゴールのカットオフタイムは次の日の正午でしたね」と言っていました。
しかし、実際は、CP2のカットオフタイムが12:00、CP4のカットオフタイム18:00、CP5のカットオフタイムは24:00にチェックポイントをスタートすること、CP7のカットオフタイムが次の日5:00、ゴールのカットオフタイムは10:00とやたらと細かく、特にCP2のカットオフタイムは今までで一番厳しく、全部歩いていると間に合わないようになっています。
僕もいままで11時近くにチェックポイントに来ていたため、油断は出来ません。
「意外と厳しいね」
「今回のレースは、結構しっかりカットオフタイム切ってきたね」
「ついていけない人は、早めに切っちゃうっていうことかな」
特に下位で来ていた人には、緊張感が走りました。
かなり下位で走っていた今村さんも、「今までのペースじゃ、失格になっちゃう、やばい。」
と緊張。

僕は、今までのペースで塩を消費していると、塩不足の恐れが出てくることが分かり、今村さんや中村さんに塩を分けてもらいました。

そして、恒例のサハラ応援団長、喜納ちゃんのエール。今までで一番声を張って堂々としています。
Cimg0634
周りの外国人選手も合わせてくれていました。男よのう、喜納ちゃん。
そして、三州コール。
この二つのエールをやると、体の奥から力がわいてくるから不思議です。
応援の力って、すごいねー!

よし、気合が入った。今日もぜったいやったる!
Cimg0638

スタート地点へ。
Cimg0635

これが最大にして、最後の難関だ。体はぼろぼろだけど、絶対完走だ!
スタート!
298492_213809158685321_119464894786

厳しめのカットオフタイムのためか、朝早いうちに距離を稼ごうという戦略のためか、周りの選手のピッチがいままでで一番早い!
三州さんは、ほいほいと駆け足で過ぎ去ってしまい、今までかなり後ろのほうを歩いていた今村さんも「最初のうちで距離稼いでおきたいから。。」と抜かれてしまいました。

僕も、結構速いペースで走っているつもりなんだけど。。

CP1で今村さんと合流。
結構いいペース。
Cimg0640
でも、CP2までは、ちょっとがんばらないと。
僕はあまり休むことなく、さっさと出発しました。

しばらくすると、後ろから、「1,2,3,4, 1,1,2,2,3,4,2,2,...」と掛け声が聞こえてきます。
振り返ると、喜納ちゃんと、今村さんが、二人ですごい勢いで追いついてきています。
「これは、今村家の、朝のジョギングの掛け声なんだよ~~。ハイ1,2,3,4..」
とニコニコしながら抜かれてしまいました。
Cimg0645

えー、なんでそんな気力と体力が残っているの。。。
悔しいので、こっちも足を速めて、上り坂で抜きました。
でも、油断していると、下り坂で後ろから掛け声が迫ってきます。

うわー。元気だなー。すげー精神力だ。

そんなこんなしていると、今回唯一の日本人女性、渡辺さんに追いつきました。
渡辺さんは、夫婦で来ていて、Stage4までは常に夫婦で走っていました。
が、このときは、渡辺奥さん一人だけ。
「このステージは、自分のペースでばらばらに行くことにしてるの。まぁ、旦那とペースが一緒になったら、一緒にいくけどね。」
やっぱ過酷なステージだし、そうですよね。
ちなみに、渡辺夫婦の出走動機は、旦那さんが、禁煙したので、なんかやってみようと思い立ってだそうです。
うーむ、禁煙→サハラとは、発想が飛びすぎている。。。

CP2は、自然公園の休憩所のような建物の中でした。
Cimg0648

みっちーが休んでおり、すぐに帰納ちゃんと今村さんが追いついてきました。
渡辺夫もここで休んでいました。
なんと、ここでは冷えたコーラが売っていました。
でも、僕お金持ってきていない。。。(´・ω・`)
そんな僕に、今村さんが、一口飲ませてくれました。
砂漠のコーラ、ウマー!
CP2のトイレに貼ってあった、注意書き。
「水の一滴は命の一滴。大切に使うように」
Cimg0651
Cimg0652
みっちー、今村さん、帰納ちゃんは、僕より先に出て行きました。
元気だのう。。

CP2からしばらくは、「クジラの谷(Valley of Whale)と名づけられた自然公園の中を走ります。
観光客が普通にいる中を走ります。
Cimg0656

奇岩がたくさんあり、景勝地です。
Cimg0663_4
Cimg0665
Cimg0659

名前の由来通り、実際に、クジラの骨がそこここで発掘されております。
Cimg0666
Cimg0668

しばらく走っていると、同じテントのChrisがいました。
「やぁ。クリスはどこで働いているの?」
「メリルリンチだよ。君はどこ?」
「東京にあるメーカーでエンジニアしているよ」
「へー。僕は東京に2年くらい居たことあるよ。日本語はちょっとだけ。アリガトウ、コンニチワ」
「そーなんだ。あの日本橋のメリルリンチビルかしら。」
「いや、2001年とかだから、そのビルに移る前かな...。ところで、同じテントで体の大きな日本人がいるじゃん。」
「えーと、今村さんかなー。」
「彼のいびき、超うるさいんだけど。オーバーナイトの前であれはきついんだよね」
「ははは。疲れているんじゃないかな」
「てか、隣に居ると寝られないから、こっち向いて寝て欲しくないんだけど」
あはははは。。。(^^;)

そんなテントメイトの愚痴を受けつつ、CP3へ。
Cimg0679
CP3で痛み止めを飲んで、CP4に出発。

CP4は、でかい砂丘の中腹にありました。
Cimg0683

休もうにも風が強く、砂がばんばん飛んでくるので、全然休めません。
水の供給を受けるとすぐに出発しました。
コースは、なんと砂丘の尾根!
Cimg0684

急な坂を上っていきます。
右も左も切り立っています。転げ落ちたら、死なないまでも心は折れてしまいそう。。
Cimg0688

強い風の中、頂上に着くとそこは絶景!
今までの砂漠コースの中でも、最高の絶景でした。
Cimg0686
Cimg0687

厳しいコースの中にもこんな景色を用意してくれているコースデザインが心憎い。
余談ですが、この砂漠レースのコースデザインは巧妙にされていて、次のようなパターンがあるそうです。
・Stage2、Stage3は厳しく、Stage1, Stage4は穏やか
・ゴールやチェックポイントがすぐに見えるときは、なかなかたどり着かない。
・ゴールやチェックポイントがなかなか見えない時は、直前になって突然現れる。
ナイスドM!ですが、自然のコースの中で、こういうデザインをするのは、大変なことですねぇ。

途中、ピンクフラッグにグローをつけるジープとすれ違いました。
Cimg0696_2
夜になると、グローが発光します。

CP4-CP5を走っている間に、どんどん日は沈んでいきます。
Cimg0698

中間地点のCP5には、日没直前の18時くらいにつきました。
Cimg0700
日没前に着くという目標は、ぎりぎり達成できました。

ここには先にみっちーがついており、もう一人の日本人、諏訪間さんがすぐに到着しました。
諏訪間さんは、本でサハラ砂漠フルマラソン(42.195km)を読んで走ってみたくなり、webで検索したら、このマラソン(250km)が出てきて、「ちょっと距離が違うけど。。。ま、いっか」とぽちったというつわものです。
みんな、やっぱどっかネジが一本切れている人が多い。。。。

3人で車座になって、ご飯。
諏訪間さん「なんか、今日は日本人やたら早くないですか?僕も自分なりには早いペースで走っているのに、抜かれちゃって...」
僕「あー、それ僕も思った!CP5で6時前って、今までで結構早いほうだと思うのに、今村さんとかに全然追いつけないよ。」
諏訪間さん「みんな、そんなに足残していたんですかねぇ。もう、僕、足が全然残ってないですよ」
僕「僕もー」
みっちー「みんな足大丈夫?俺、もうロキソニン2錠飲んでるよ。でももう全然効かない。もう一回飲もうと思うんだけど、副作用とかあるかな?」
いや、それ飲みすぎだって!内臓に来るよ!てか、みっちー相当がんばっているなぁ。

周りはすぐに暗くなり、ヘッドライトをつけながらの夕食。
みっちーは先に出発し、諏訪間さんは少しゆっくりしてから行くということで、僕は先に出発。
真っ暗闇をヘッドライトと、光るグローを頼りに歩き出します。
暗闇といっても、月明かりがかなりあるため、ヘッドライトなしでもある程度は見えますが、やはり足元はヘッドライトがないとよく見えません。
Cimg0701

CP5-CP6は足が痛いこともあり、歩いていきましたが、他の区間の1.5倍ほど時間がかかってしまいました。
CP6についたのは、22時近くなっています。。。
結局ゆっくり歩くのは、苦痛の時間が延びるだけだと悟ったのでした。
CP6でロキソニンを投入し、出発。
出来る限りの速さで小走り。
CP7を過ぎると、早くもロキソニン効果が切れて、足が痛み出しました。
立っているのも座っているのもつらい状態で、よく足が動くなぁと自分でびっくりです。
まぁ、走らなければ、何時までたってもゴールに着かないので、走らざるを得ないのですが。。
前を見ても後ろを見ても、真っ暗闇に自分ひとり。夜中の12時を過ぎて、もくもく走っていると眠気も襲ってきます。
足元が時折ふらつくの分かります。

なんかもー、このまま砂の中に体を投げ出して眠ってしまいたい。
気持ちいいだろうなぁ。。。
日が昇ったら干上がるだろうけど。。。

そうすると、壮行会の様子、ブログのコメントがまた浮かんできました。
「ちべが完走できたら、人生が変わる奴、多分何人かいるよ!」
そう言われたら、完走せざるを得ないではないか。。
ヨメのメール「お土産買ってきてね。」
あぁ。。。お土産買ってかなきゃ。。。

そして、時計をチラッと見て、ドリンクを一口ごくり。
大体自分のペースは分かるので、時間で自分の位置が分かります。
そろそろ到着かな。。まだかな。。。

そして、CP8に到着。あとひとつ。
あんなに豊富にあった行動食はすべて食べつくし、後は塩と水のみ。
よし、後9km!

1時間半ほど走ると、ゴールの太鼓の音が風に乗って聞こえてきました。
もうちょっとかな。。。。

と思ってからが例によって長かったです。

そして、足を引きずりながらゴール!
スタッフに、「You did really good job!」といわれ、ハグ。
時計は朝の4:30を差していました。
実に21時間30分走り続けたことになります。
ぼろぼろに疲れきった顔ですが、うれしいというより、ほっとしました。
Cimg0706

テントに戻ると、外まで聞こえる一際大きないびきが。
今村さん...確かにいびき大きいっすね...(笑)

|

« -サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage4 | トップページ | -サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage6 Final Run »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/75660/42638343

この記事へのトラックバック一覧です: -サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage5 overnight stage:

« -サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage4 | トップページ | -サハラマラソン完走記~走歴なしからサハラ250kmマラソンまで~ Stage6 Final Run »