MOT/MBAメモ
以前、MOT/MBAに興味を持って、いろいろなMBA関係の説明会に行って調べたりしたことがあるので、メモにまとめたものを公開します。
・アメリカのフルタイムMBA
ハーバードとかスタンフォードとかウォートンとか、いわずとしれた超一流MBAを含むMBA取得の王道。トップ校ならレベルも学生もブランド力も抜群で、いわゆるビジネスエリート入りも夢じゃない。しかし、フルタイムの2年制が一般的で、社費留学じゃなければ其の間会社を休むか辞めるかしなければならない。資金も死ぬほどかかって、あるウェブサイトの試算ではHBS(ハーバード)は損失機会も含めて3500万だと。そうでなくとも一般的に1000万~2000万はかかるといわれる。平均年齢は27歳程度と、若い。
・ヨーロッパのフルタイムMBA
日本ではアメリカほど知られていないが、実は超一流校も多い。特にINSEADやHECは知名度抜群。INSEADはフランスとシンガポールにキャンパスがあって、学生もバランスよく多国籍。また、アメリカと違って1年制が多い。とはいえフルタイムなので社費留学じゃなければ会社を辞めるか休むかしなくちゃいけないし、なんだかんだいってやっぱ1000万はかかるようだ。 平均年齢はアメリカより高く、30歳程度。
・欧米の通信制MBA
結構多いし、評価の高い学校もある。インペリアルカレッジもやっている。ハーバードもエクステンションスクールで経営学を開講している。欧米の大学の教育を日本で受けられるというのはいいけど、やっぱ学生同士のネットワークという点では不利じゃなかろうか・・。
・国内MBA
パートタイムも充実していて、通信もある。仕事しながら受けやすく配慮されている。費用も海外に比べれば安い。ただ、歴史が浅く、日本語ということもあって、グローバルでの知名度は低い。評価も定まっていないので、どこが自分の目的に合うか自分でちゃんと調べないといけない。 実は転職では評価されるどころか、状況によっては却って不利になる場合もあるので注意。
以下は、国内MBA/MOTコースのメモ。どの学校でも説明会では講師/学生とも「ウチが一番!」「絶対後悔しない!」と主張しているが、やっぱ学校によってカラーが見えるのが面白い。
・慶応ビジネススクール(KBS) 一番有名だが、フルタイム2年制。費用も500万ナリと、国内ではトップランク。卒業生は、ビジネス界の有名人も多い。
・早稲田ビジネススクール(WBS) MOTも教えていて、夜間や週末集中コースなど、社会人に配慮している。講師も充実。費用は2年で350万くらい。
・筑波大学大学院ビジネス科学研究科 結構歴史が長い。研究や理論に重きが置かれていて、ITやファイナンス重視。数理科目が多いので、理系のMBAと呼んでいる人もいるみたい。卒業生は起業家や大学教員の道に進む人が結構いる。国立なので、学費は安い。博士課程もある。説明会も行ったが、平均年齢は高い印象。
・多摩大学MBA 多摩大はMBAに結構力を入れていて、中谷巌や、田坂広志など有名教授をそろえている。日本発MBAというのがうたい文句。平均年齢は40歳代と結構高い。授業料は230万程度と私大にしては安い。
・東大大学院経営戦略学専攻 いわゆる東大MOT。専門職大学院ではなく、普通の修士課程。学部から上がってくる人が大半。学生のブログとか見てると、やっぱ研究に重きを置いている風で、専門職修士とは目的が違う感じ。
・東京理科大MOT 説明会に行った。予想以上に講師が充実。週末と夜間に集中していて、社会人に配慮。費用は2年300万だが、無利子無審査の融資をしてくれるとのこと。個別相談会でOBや先生と話したが、理科大らしい温かい雰囲気がある。学生同士のつながりは強そう。 社会人onlyで平均年齢は高め。
・東工大MOT 国内MOTでは一番有名。とにかく授業料が安い。2年で150万弱といったところ。しかし、ウェブサイトもパンフレットも貧弱で情報量が他校に比べ圧倒的に少ない。学生比率を見ると、半分近く一般学生で、普通の修士課程と専門職修士課程の中間っぽい雰囲気。
・ボンド大学-BBT MBAプログラム 大前研一が経営する会社が主催しているプログラム。通信で、オーストラリアの大学のMBAが取れるというのが売り。説明会に行ってきた。通信環境さえあれば、どこにいてもコースに参加できるのがよい。通信教育のネックであるディスカッションの克服は考えているとのこと。出席していた二人のOBはやたらとキャラが濃かった・・。良くも悪くも大前研一塾のよう。費用は、オーストラリアドルなので、今安くなっているそう。200万くらい。
・グロービス経営大学院 HBSのケースメソッドを基本にしたコース。評判はまわりでちらほら聞く。堀さんの講演を聴いた。参加者がみんな背広でちょっと圧倒された。「志」を理念に掲げており、アントレプレナーシップをかなり重視する雰囲気。ウェブサイトを見ると学生同志の活動がかなり活発そう。とにかく体育会系の熱さがある感じ。多分商社出身の堀さんのカラーなんだろう。費用は2年で270万くらい。インターナショナルMBAもあるので、英語でコースも受けられる。
国立大学大学院の経営研究科は、ビジネスの現場での応用というより、研究に重きをおいている。私大や民間のMBAコースはそれに比べるとビジネス応用に力点が置かれていて、かなり雰囲気が異なった。大学の場合は、修士論文が必要な場合が多く、民間は不要な場合が多い。
どの教育機関を選んでも、結構負担は大きいと思うので、よく考えて選ばなきゃね。
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