« 藤原直哉さんと、事業本部長の話 | トップページ | オバマ次期大統領の演説 »

2008年10月30日 (木)

池田清彦さんのお話

テクノ未来塾のセミナーで、早稲田大学教授の池田清彦さんのお話を聞いてきました。

池田さんは、環境問題、特に地球温暖化問題について批判をしている論客の一人です。

TVにも出演してて、結構有名な方のようですが、お会いするまで全然知りませんでした。すいません・・。

主張としては以下のとおり。

・温暖化というが、観測場所の環境が変われば温度もすぐ変わる。正確な測定は無理。

・温度が上昇しているのは都市で、それはヒートアイランド現象であり温暖化ではない。

・たとえ大気中のCO2が2倍になっても、温度上昇は1.5℃程度。地球の歴史で見れば、二酸化炭素は逆に減ってきている。

・京都議定書を日本だけ守っても中国とアメリカが守らなければ、温暖化に対する意味はない。

・本当に重要な問題は、エネルギー問題。日本は京都議定書遵守に数兆円も予算を使うより、代替エネルギー開発に予算を振り向けるべきだ。

 現在の環境問題の主流の主張とはかなり異なった主張をしているので、批判も多い方でありますが、こういう少数意見は、主流意見を相対化させてくれるので、何事にも貴重な存在だなとは思います。

 池田さんの話から感じたのは、物事をひとつの断面のみで捉えるのではなく、常に問題の本質を見失わず、思考停止しないことは大事だなということです。

また、環境問題をCO2排出問題だけに還元してしまうことの危うさですよね。そういう物事の単純化には政治的な要素が入りやすくなるので、本質とはずれたおかしな問題設定になる可能性が高いということなのだと考えています。

日本は、CO2排出削減に骨身を削って努力するより、代替エネルギーを開発するほうが優先度が高いのではないかというのは同感です。
なんだかんだいってエネルギー輸入がストップすれば、日本は滅びるのは間違いないので、省エネルギー社会を目指す一方、エネルギー開発技術を磨いて死なないようにしなくてはならないと思います。

自分は、地球環境を保全しなくてはならないというのは、つまりは人間の住みやすい地球環境を保たねばならないということだと考えています。今の自分達がぜいたくに暮らせればいいんだ!という態度で地球の資源を無制限に浪費する社会は、完全市場仮説を前提にしたアメリカ金融ビジネスと一緒で、プレイヤーの規模が大きくなってプレイヤーの行動が環境そのものに影響を及ぼすようになると、環境変動の予測がつかなくなり、最後は自滅することになると思っています。だから、CO2問題はさておき、地球環境へのインパクトが小さい社会スタイルを目指すのは大事なのではないかと感じております。
まあ、途上国の人たちに子供を生むなとはいえないけれど人口爆発は困るとか、いろいろと難しいんではありますが・・

池田さんのようにマイナーな主張をされている方は、日本社会についてまた違った感じ方をされていて(マスコミの報道姿勢など)、非常に示唆に富むお話でした。

それと、とにかく池田さんは話が面白い!講義も面白かったし、その後の飲み会での雑談もすごく面白かったです。話が面白いというのはそれだけでも価値がありますね。話が面白い大人になりたいものです。

|

« 藤原直哉さんと、事業本部長の話 | トップページ | オバマ次期大統領の演説 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/75660/24771424

この記事へのトラックバック一覧です: 池田清彦さんのお話:

« 藤原直哉さんと、事業本部長の話 | トップページ | オバマ次期大統領の演説 »