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2006年12月29日 (金)

個人的2006年半導体10大ニュース

 今年も無事仕事納めをしたちぶぞうです。今年も半導体業界は、いろいろありましたね。今年のまとめとして、個人的に気になった今年の半導体業界10大ニュースを選んでみました。

1.ソニーからPS3発売(11月)

http://www.sankei.co.jp/seikatsu/trend/061201/trd061201006.htm

これは、ついにソニー/IBM/東芝の開発したプロセッサCELLが世に出たという意味で取り上げました。やっぱ、インテルプロセッサ全盛のこの時代に、あえて新しいプロセッサアーキテクチャを世に問うという壮大なプロジェクトは、意味が大きいと思います。

CELLの開発にしても、PS3にしても、ビジネス的にはリスクが大きすぎるとの批判が大きく、自分もPS3以外への搭載が不透明なCELLに何千億円もの投資をすることにはちょっと疑問がありました。

しかし、このような時代を先どった革新的なチップを世の中に送り出したということの意義はやっぱり大きいなと最近は思い始めています。スーパーコンピュータ並みの性能を持ったチップを世の中にばら撒き、それをネットワークで繋いで巨大な演算器を世の中に出現させるというビジョンはすぐには実現しないかもしれませんが、時間がたって時代が追いついてくれば、CELLは世の中を革新させる種になるのではないかなと思います。このようないわば技術者の思いが先行したようなプロジェクトに巨額の投資をして実現させられるのは、ソニーくらいしかないかもしれませんね。その果実を受け取るのはソニーではないのかもしれませんが・・・。

余談ですが、PS3といえば発売日のこの混乱もネット界を沸かせましたね。

2.日系ファウンダリ計画挫折(6月)

「独立ファウンドリの検討は日立が主導,企画会社社長は元NECエレ副社長の橋本氏」

「日立ら,半導体ファウンドリの事業化を断念」

1月に企画会社が立ち上がって6月には断念という電光石火のプロジェクトでしたww

東芝、ルネサス、日立が企画したというのですが、65nm世代の受諾生産という計画自体が微妙でしたし、日立が主導する言い分が「セットメーカーだから公平に舵取りできる」というのもセットメーカーでもある東芝が本当に納得してたのかどうか。

東芝は独自路線でさっさと距離を取り出しましたし、NECエレなんかの大手も見送ってしまい、結果お流れとなってしまいました。

しょうがないといえばしょうがないのですが、こういう共同の受諾生産会社の構想が立ち上がるというのは時代の流れなんだと思います。確かに、先端プロセス開発は恐ろしく金がかかるようになってきており、生産工場への投資は1000億円単位が当たり前という時代になってきております。日系半導体メーカーは海外大手と比べて投資体力は少ないので、考え方自体は間違いではないと思います。

日系半導体メーカーは生産は一つの会社に集約し、他は分野ごとに再編して製品企画力や設計力で勝負するのが合理的なのかもしれませんね。ただ、そこまでまとまるのは各社の思惑やメンツで非常に難しいと思います。

3.東芝・NECエレクトロニクス・ソニー45nm開発で提携(2月)

4.IBM,ソニー,東芝,32nm世代以降の最先端プロセスを共同で研究開発(1月)

NECエレ,ソニー,東芝の3社が45nm世代のプロセス技術共同開発で合意

IBM,ソニー,東芝,32nm世代以降の最先端プロセスを共同で研究開発

日系ファウンダリの企画と前後してこのような提携の話が出ました。いきなり会社を集約するのではなく、協力して開発しようというマイルドな方向を選択したのですね。

NECエレと東芝・ソニーという組み合わせは、技術的メリットのほかに社風の相性もよかったという話も聞きました。

また、東芝・ソニーは、32nmでIBMとも共同開発をしていく方向ですね。

このように最先端プロセスを共同で開発していくという流れは今後も続くと思います。

日系メーカーは東芝・ソニー・NECエレと、ルネサス・松下と富士通という3大グループに現状なっていますが、日本に半導体メーカーは1~2社で十分という説もあるので、2007年はまだまだ業界再編は続くかもしれません。

6.フリースケール、176億ドルで投資ファンドが買収(9月)

フリースケール、176億ドルで投資ファンドに身売り

 今時の半導体専業メーカーも投資ファンドの買収対象になるのかということと、買収価格が約2兆という巨額なことにびっくりしました。

フリースケールはモトローラから独立してから業績はいいので、買収価格も高めに設定したのでしょうか。ひるがえって、日系メーカーはどうなのでしょう。技術、人材などリソースは十分にあるが、経営が上手くいかず低迷しているところが多く、投資ファンドから見ればお買い得な会社が多いのではないでしょうか。2兆円も調達できれば、国内の大手半導体メーカーを全部買収して強制的に再編し、高い株価で売り抜けることが可能そうです。

実際は、世論や国の抵抗が強くて困難なのかもしれませんが・・・・

しかし、来年は株式交換による海外企業からの買収も解禁されますし、このような買収話が国内メーカーで起こってもおかしくないですね。

7.エルピーダメモリ,売上高と営業利益がともに過去最高に(10月)

8.エルピーダ、台湾に半導体工場・合弁で交渉、8000億円負担(12月)

エルピーダメモリ,売上高と営業利益がともに過去最高に

エルピーダ、台湾に半導体工場・合弁で交渉、8000億円負担

今期はDRAMの価格が上がり、DRAMメーカーは好調だったようです。特に坂本社長率いるエルピーダは積極投資が効いて、今期は過去最高の業績だったようです。従業員にはボーナスのほかに一時金が出たそうです。

しかし、エルピーダは3~4年前は、どこからも見放された絶望的な企業という感じだったのが、よくここまで回復したなーという感慨を覚えます。半導体企業でも、経営者に力量でここまで変われるという見本でしょうか。

基本的に坂本社長の経営姿勢は積極投資のようで、次は台湾に8000億円を投じて工場を作るそうです。すごい投資金額ですね。このくらいの投資姿勢でいかないとDRAMメーカーは回していけないということでしょうか。経営者にある種ばくち打ちのような度胸がないと勤まらなそうです。今後5年で世界一のDRAMメーカーを目指すそうなので、注視したいと思います。

9.大手半導体メーカー、業績に明暗

【決算】東芝は652億円の営業益,電子デバイス,社会インフラが好調

【決算】NECエレクトロニクスは69億円の赤字,2006年度の通期予想を下方修正

今期はメモリ需要が高かったこともあって東芝は好調でした。一方のNECエレクトロニクスはロジック事業をまだ上手く回しきれておらず、6期連続の赤字に陥ったようです。ルネサスはなんとか黒字確保のようですが、好調とはいえなそうです。

一昔前の「選択と集中」ブームに乗って分社したNECエレとルネサスがそろって業績が思わしくなく、社内においたままの東芝が業績が上向いたというのは皮肉です。

東芝はフラッシュ、エルピーダはDRAMで利益を稼いでいるということで、結局日系メーカーはTIやインテルのようなロジックでのビジネスモデルをまだ見つけられていないということですね。好調な東芝もロジックはいまいちさえないようです。基本的に半導体工場は単一製品を大量生産することに向いているので、ロジック事業もユーザーの要求の公約数をどのようにくみ上げて標準化するかというところに知恵の使いどころがあると思います。

10.半導体の世界市場は11.3%増,Intel落ち込みAMDが伸びる

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061214/125418/

盛者必衰の理といいますが、かの王者インテルも、時代の変化では思うようにいかないのだなあと感じました。

まあ、シェアも利益率もまだまだ高いのですが。

単一コアからマルチコアにプロセッサ技術のフェーズが変わるところで、昔からインテルに対抗するニッチ技術を鍛えてきたAMDが時代の流れを掴んで伸びてきました。

やはり、チャンスは時代が変化するところにあるんですねー。

さて、私の考えた半導体業界10大ニュースはこんな感じです。来年はいったいどうなっているでしょうかね。

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