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2006年9月 7日 (木)

戦略思考の視点から見たNECの混迷の本質

一橋大学の新藤先生という方が、日本の半導体産業の低迷をNECの半導体事業を事例にとって述べた論文を知り合いに教えてもらいました。

「半導体産業のパラダイムシフトとイノベーションの停滞―戦略思考の視点から見たNECの混迷の本質」一橋大学イノべーション研究センター

これによると、NECでは旧来の思考様式や制度に基づく戦略やビジネスモデルにとらわれ、市場のパラダイムシフトに対応できないのが低迷の原因であるということです。

具体的には、デパートメント型から専門店型へ、付加価値のハードからソフトへの移行、売れ筋市場のASICからASSPへの移行、市場のグローバル化などについてこれなくなったということです。これは、ファブレス市場シェア、アジア市場シェアなどとNECの市場シェアが-1に近い負の相関係数をもっていることからデータ上もはっきりしています。

これらを克服する提案として、組織学習をダブルループ学習、つまり創造的破壊を起こす学習に転換すべきだと書いています。

詳細は、レポートをご覧になってください。

これらの主張は、日経マイクロデバイスなどの業界紙にも似たようなことが書かれていて、目新しさはないという意見を周りの人からもらいましたが、自分としては、日ごろ感じていることをうまくまとめているなあと感じました。この構造は、NECだけではなく、大手半導体メーカーに多かれ少なかれ似たようなものがあると思います。これだけ詳細にまとめたレポートがただで手に入るところが、ネット時代さまさまですね。

でも、逆にこの程度のことは、大手メーカーの幹部も散々指摘されてみな認識しているはずなのですが、分かっているのに変えられない、というところに問題の根深さを感じます。

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