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2006年5月15日 (月)

ゲーム見本市E3での三者三様

E3という、ゲームの見本市が5/10~1/12にロサンゼルスでありました。

今、コンピュータゲーム業界といえば、ソニー、任天堂、そしてマイクロソフトの3社を軸に回っているのは言わずもがなですね。E3の期間中に、この3社のトップが次世代ゲーム機の展望についていろいろ語っているのですが、その違いが見事に会社の思想を体現していて面白いです。

まずは、マイクロソフトのビルゲイツ氏。

【E3速報】Bill Gates氏も登壇したMicrosoft社の発表会

ゲームに対する理念とか、ゲーム機のテクノロジへの思い入れなどは一切語らず、シェアとビジネス戦略中心の講演になっています。あくまでゲームは自社の事業の一つ以上のものではないという感じです。PCでの、ビジョンを語るアップルに対するビジネスまい進のマイクロソフトというイメージがなんとなく重なります。

次はSCEの久多良木氏

「PS3は買ったその日から進化する」と久多良木氏

こっちはこれでもかというくらい熱い思い入れとビジョンを語ってくれてます。

久多良木さんの場合は、テクノロジ信奉者という感じがします。とにかく最先端の技術ですごい性能のハードを作るから、市場は俺についてこいといった感じ。最新技術を詰め込んだPS3に対してソフトウエアがついてこないという「重厚長大主義」という声に対しては、

みんなは「重厚長大主義」という言葉によって,新技術に挑戦しないエクスキューズ(言い訳)にしてはいないだろうか。

と言っているあたりがそれを象徴している感じがします。最新の技術と独創的なビジョンで新しい市場を作るから、ユーザーもサードパーティも俺についてこいというあたりは、いかにもソニーらしいスタンスだなあと感じます。ただ、久多良木氏は

PSを始めたときから僕らはいつも,顧客と一緒にいたという思いがある

と言ってます。PSP問題を経験した人には突っ込みどころたくさんでしょうが・・。最近のソニーはそれが独善になって空振りする傾向があるので、そろそろ盛り返してきて欲しいところです。

最後に任天堂の岩田社長。

【インタビュー】「失ったものを取り戻したい」 任天堂岩田社長が「Wii」に込めた想い

次世代機はインターフェースにこだわったらしいのですが、久多良木さんと対照的に最先端技術への思い入れみたいなものは特に感じません。

任天堂は,どうやったらゲームを楽しんでくれるユーザーを増やせるか,この命題に数年間,挑み続けています

こういったことを言い続けているあたりに、ユーザーがどのように遊んだら一番楽しいかということに対して一番力点をおいていると感じます。正直、ゲームに対する思想という点では、やはり任天堂が一番深く考えている気がします。携帯ゲーム機ではその思想がことごとく当たっているわけですが、据え置き型ではどうでしょうか。

ソニーもマイクロソフトもハードをゲーム機にとどまらず家庭のプラットホームコンピュータみたいな位置づけにしたいみたいですが、原点を忘れたらすべてがパアです。ユーザーからすれば、どんな思惑でメーカーがゲーム機を作ったとしても、最終的にゲームが面白くなけりゃ買わないですよね。

なんにしても、ゲーム機が売れれば、それに使う半導体も売れます。各社の思想を体現するほど力を入れたゲーム機なので、どこでもいいから、世界的な大ヒットを飛ばして半導体業界に好景気をもたらして欲しいもんです。

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コメント

任天堂のwiiはまた名前が良くない!とユーザから反感を買ってるようですね。64の時も当初のUltra64って名前が不評で改名したし。

ソフト開発者としては良いハードが出るのは構わないんですが、開発コストが増加傾向にある据え置きゲーム機に手を出し難い状況の方をなんとかしてもらいたいと思ってるようです。

今や多くのユーザはハード性能の限界を追求したゲームを求めていないですし。

投稿: カレー | 2006年5月15日 (月) 12時55分

>カレーさん
>任天堂のwiiはまた名前が良くない!
確かにゲーム機としちゃ馴染みにくい名前ですねw。こっちも携帯のゲームボーイとか、DSなんかはいいネーミングしてるのになあ。

開発負担増大の問題は、PS3の重厚長大主義ってのに象徴されてます。その批判に対する久多良木さんの意見が記事中のコメントだってさ。人のいうことを聞かないところはさすがソニー。

投稿: ちぶぞう | 2006年5月15日 (月) 23時40分

wiiの名前については、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060501-00000004-cnet-sci
でいろいろ書いてありました。

短い名前は日本人の好きな略した読み方ができないっていうのもありますね。ファミコンやスーファミのように。


ゲーム会社にはSONYほどチャレンジする余裕は無いですからね。作りたい人は少なくないはずですが。

多分今度のPS3も一部の人には「超っ早のエミュレータ」みたいな認識になるんでしょうね。皮肉にもそれが一番ハード性能を引き出してたりして。

投稿: カレー | 2006年5月16日 (火) 14時19分

実際に見てきた感じでは、まさにそのような三者の思惑があったように思います。
ただ、会場でのユーザーはWiiを一番気に入っていたようでした。

ソニー久多良木氏はある意味、ソニーらしさの最後の砦であったと思います。

最近は分かりませんが、ちょっと前までソニーには本来の意味のマーケティング部門がありませんでした。(中の人に聞いたので本当だと思います)
「マーケットは我々が作り出すもの」という、ある意味のソニーらしさを久多良木氏が継いでいたわけですが、その後MBAをたくさん入れ過ぎてしまい、現在に続くソニーらしさが失われたということです。

ソニーは今、
ユーザー志向でもダメ。
これまでと同じでもダメ。

という「産みの苦しみ」に立たされている最中なのかも知れません。

あ、テレビは調子いいようですけどね。(笑

投稿: nakagawa | 2006年5月16日 (火) 18時25分

>カレーくん
なるほど、僕もレボリューションの方がしっくり来る気がしますね。まあ、売れて定着すれば、違和感薄くなるでしょうけど。
PS3をエミュレータですか。9万も出してもったいないw

>nakagawaさん
コメントありがとうございます!
「俺たちの起業」、楽しく読ませてもらっています。
E3の記事見ましたよ。あの行列はハンパないですね。でも、途中にセクシーなお姉さんとおしゃべりできる画面があるのはいいですね。ぜひ、日本でも導入をお願いしたいw

久多良木さんがソニーらしさの最後の砦というのは同感です。昔、イデイさんがこけてもクタちゃんが社長になれば大丈夫と複数のソニー技術者が言ってました。社長になりませんでしたが。ソニーも普通の会社になる転換点なんでしょうかねえ。

一番ソニーらしくない薄型テレビが快調なのは皮肉ですね。

投稿: ちぶぞう | 2006年5月16日 (火) 23時35分

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