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2006年3月27日 (月)

技術の考え方

会社の先輩に、いわゆる天才技術者的な人がいます。

行く先々の部署で画期的な技術を開発している人です。

あるとき、こんな風に話しかけられました。

「仕事なにやってるんだっけー?」

「あ、アナログ設計で、PLLやってます。」

「ああー、PLLねー、俺全然わかんねーんだよ。もう、わかんなくて使いたくないから、PLLを使わないで回路を作ることかんがえちゃってるもん」

ここで、PLLという回路は動作がアナログ的で、設計が難しく、量産時にトラブルを抱えることが多い回路です。

つまり、この先輩のいわんとしていることは、製品開発をするときは、なるべく難しい技術を使用せず、簡単な技術の組み合わせで実現したいということです。

とても新鮮な印象をうけました。優秀な技術者ほど、難しい技術、斬新な技術に挑戦してみたくなるもので、高度な技術を応用した製品を出すことに生きがいを感じがちです。

しかし、考えてみると、斬新な技術、難易度の高い技術というのは、それだけ量産時に想定外のトラブルを抱えやすいもので、その分コストが高くつきがちなのです。

量産する製品は、 なるべく枯れた技術、簡単な技術の組み合わせで作ったほうが安定0しやすいし、メンテナンスも簡単に出来るので、ロスコストは小さくなります。

もちろん、競争力のある製品、斬新な製品は、既存技術の組み合わせだけでは実現できないような機能がある場合もあるわけで、そこで初めてリスクのある技術を導入すればいいのです。

そのあたりの割り切りが出来るかどうかというのは、製品設計をする技術者にとってとても重要なことだなあと感じました。

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コメント

どうも、遅レスです。ケースケです。
日経エレかなにかで読んだと思うのですが、日本のメモリ技術は微細化技術は凄いが、求められるスペック以上になってしまっていて、コストがかかってしまっていたとか言う話があったかと記憶しています。
しかし、マイクロンなどの最低限の設備でスペックをギリギリ出せる設計なり製造ノウハウをまねしようとしたら出来なかったとか・・・
どうも日本の真面目な人達は匠の域に達する事を求めてしまい、求められる事以上の事をしてしまう気質があるのかなぁと感じました。

努力をしない事は問題外ですが、真面目過ぎる努力をしてしまわないよう、たまには視点を変える必要があるのかなぁと思いました。ちぶぞうさんはどうお考えですか?

投稿: KSK | 2006年3月31日 (金) 11時34分

>けーすけさん
初コメントありがとうございます!
日本のメモリ(DRAM)がコスト競争に負けてしまったのは事実ですね。
技術偏重でコストよりスペックを重視しすぎたのだと思います。所詮半導体なんて部品である、という認識が不足してたんですね。

ただ、メモリ技術そのものはまだまだ期待されるところが大きいです。DRAMは携帯向けに低消費電力、大容量が期待されてますし、不揮発メモリはハードディスクとの容量競争が激しいです。
サムソン電子はまだまだメモリ技術に注力してるし、唯一の日系DRAMメーカであるエルピーダも技術力を拠りどころにしています。

日本人は、目標に向かって一本槍という気質が美徳とされますからね。その考えを否定はしないですけど、変化の激しい半導体業界では、その裏返しの視野の狭さがリスクを大きくしたのだと思います。
確かに経営をひっぱる人は、真面目一本より、いろいろな人と交流して広く社会の変化を読める能力が必要かもしれませんね。

投稿: ちぶぞう | 2006年4月 1日 (土) 04時39分

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大きい声では言えないけどスピード出すとHな興奮もしちゃうんだ・・・さえオカシイよね・・・・ [続きを読む]

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